2019.07.12
【人事ニュース】日テレのエンタメ性で
人と企業の成長のきっかけをつくる
日本テレビ社長室 企画部
シニアプログラムコンサルタント 脇丸尚徳

日テレHRコンサルタントによるインタビューリレー第6弾は、脇丸尚徳さんに話をお聞きしました。脇丸さんは国内外の証券会社などでM&Aのアドバイザリー業務に約13年間携わり、2015年に日本テレビに入社。現在は社長室企画部でアライアンス、M&A、新規事業の立ち上げ支援、中期経営計画の策定に従事しています。脇丸さんには、これまで他業界で実積を積み重ねていた中でなぜ日テレHRに参画し、どんな世界の実現を目指しているかをお話いただきました。
研修マーケットの中で支持される、日テレHRの「信頼」のブランド
――脇丸さんは中途社員として日テレに入社されていますね。
脇丸:2015年の3月のことですね。前職は金融系、M&Aのアドバイザリー業務に従事していました。いわゆる企業を買収、売却のお手伝いをする仕事です。日テレに入社時の配属は社長室企画部でした。そこでの職務は大きく三つです。一つ目は投資M&Aや第三者割当増資等による他社とのアライアンス。二つ目は新規事業の創出のお手伝い、インキュベーション。三つ目は中期経営計画の策定。この三本柱で業務を遂行しています。
――経営領域に携わっていらっしゃるんですね。
脇丸:そうですね。日テレHRに関わることになったきっかけは、日テレ内で第一回の新規事業企画の募集があった際のサポート役をお引き受けしたことでした。私の役割は企画部のサポートの部分から派生して、収支の管理や契約内容の調整、他社とのアライアンスの調整を担っています。アライアンスとは一言で申し上げますと、人と人、企業と企業が出会う場の創出と考えています。
――脇丸さんが日テレHRに関わりたいと思った理由やポイントはどこにあったのでしょうか?
脇丸:プライベートで子どもが生まれたタイミングと、社会として2020年には教育改革で変化が起きるタイミングが重なったことが参画の後押しになりました。変化の兆しは既に様々な領域で見られていますよね。例えばグローバル化の流れの中で、旧来型の人事制度や教育の疲弊などが顕著になっています。その中で、日本テレビの力を使って日本企業の人事制度の改善や育成のお手伝いが出来る可能性を持つ日テレHRには大きな魅力を感じました。
――日テレHRの市場性はどのように分析されていますか?
脇丸:便宜的に日テレHRを研修業界に位置付けてお答えします。研修業界は非常に大きなマーケットでありながらも、寡占市場ではないのです。小規模なプレーヤーや個人で研修を実施している方も数多くいらっしゃいます。その中で日本テレビというブランド、知名度、安定感はお客様から一定の支持を頂いています。
日テレHRの根底には「中長期的に日本テレビが抱えているビジョン、ミッションを事業として達成する」という基本的な考え方が流れています。つまり、短期的な収益を追わない。それは研修や人事領域といった長い目線で考える必要のある領域とも、相性が良いものと言えます。
研修マーケットの中で支持される、日テレHRの「信頼」のブランド
――研修業界、HRマーケットの中での日テレHRの強みは何になるでしょうか?
脇丸:日テレHRは本業であるテレビ制作のノウハウを用いた「エンタメ性」に一日の長があると考えています。受講者の方が自然とのめり込める「エンタメ性」が日テレHRの特徴だと思います。のめり込んで、楽しんで、主体性を持って受講できる。だからこそ研修の結果が出るようになるのではないかと思います。私としても、個々人がワクワクする仕事に集中することが成長や成果が出る源泉だと思っています。日テレHRの研修は成長を疑似体験できるプログラムであると思います。
――日テレHRはエンタメ性から主体性を引き出しているんですね。
脇丸:教育や育成というと一方的に教えることが連想されがちですが、そうではありません。実は教育や育成とは、成長するきっかけを与えることと考えています。そのきっかけを与えれば、人は自然と自分の強みに気付けるのではないかと思います。
――具体的にはどんなきっかけを提供する予定なのでしょうか?
脇丸:長い社会人生活の中で誰しもが良い時、思うようにならない時と言った、浮き沈みがあるのが当然ですから、このプログラムをきっかけにキャリアを振り返り、リブートするきっかけになれば本望です。企業に目を向けても、入社した人たちが少しでも長く勤めたいと思う会社になるきっかけを提供したいと考えています。日テレHRは、個人と組織が成長する時のパートナーでありたいと考えています。
――離職率の高さが組織課題になっている企業様も増えていますよね。
脇丸:私が新卒の頃とは違った問題が多く発生しているとお客様からご相談を受ける事が増えています。なかなか人が採用できない、採用したのに辞めてしまうという問題もあるようです。さらには働き方改革の影響もあって、仕事の考え方も変わりました。一人ひとりが労働時間を増やすことで利益を出すのではなく、生産性を上げて利益を確保するという考え方に変わっていますから、組織の課題はより複雑になっていると思います。
――個人の働き方の選択肢も増えています。
脇丸:例えば転職自体も、一定数であれば必ずしも悪いことではないと思います。ただ、あまりにも短いスパンで若い方が転職を繰り返してしまうと、能力や経験が積み重なっていかないため、そこには課題を感じています。社会全体の目線からしても、離職率が入社三年で30%という数字は少々高すぎると思います。もちろん辞めた理由にもよりますが、日テレHRはネガティブな要素を改善するきっかけをつくれるサービスを目指しています。
――日テレHRは今の時代の個人と組織に関わっているんですね。
脇丸:パートナー、伴走者として企業様とも個人様とも向き合っていきます。研修はもちろん、その後の制度設計の面までお付き合いしたいと思います。手前味噌ではありますが、日テレが視聴者様からご支持頂いている理由は、視聴者様の信頼に応え、期待を少しでも上回れる様、地道な努力を重ねている事が一因では無いかと思います。日テレHRも信頼と期待を大切にしてご満足いただく事で、お客様と長期的な関係を築いて参りたいと考えています。
――長期的な関係をつくるために、日テレHRは何を意識しているのでしょうか?
脇丸:まずは私たちのチーム、関わっているメンバー自身が自分たちのサービスや、環境に良い意味で満足し、楽しいと思えるのが第一歩だと考えています。私たちのプログラムは四つの力である【赤=情熱、青=創意、白=共感、黄=茶目っ気】をコア指標としています。チーム力が可視化出来る事が特徴であると考えています。
――この四つの力は取り組みやすく、個人の成長や組織の変化のきっかけになりやすそうですよね。
脇丸:日テレHRには、どんな業界のお客様でも成長のきっかけになり得るものがエッセンスとして含まれていると思います。私自身も堅いイメージの業界出身ですが、私から見ても「このようなプログラムや教材があれば良いな」と思う内容が盛り込まれていると思います。研修は日常とは少し違う空間、例えばオフサイトミーティングで実施することもありますから、日テレHRの持つエンタメ性とは相性が良いのではないかと考えております。
取材・執筆・撮影:佐野創太