機動学研修プログラム紹介

本日は「機動学研修プログラム」についてご紹介いたします。この”機動”という考え方なのですが、行動を決めるための意志を決定するプログラムとなります。 この意思決定とは、言葉を変えると行動管理とも言えますが、日本で1番有名なものとしては「PDCA」 と呼ばれるものがあります。

これはビジネスをやっている方だと聞いたことがあると思いますが、計画をして、実行をして、それを確認して改善をしていく、これをぐるぐる回していくことで精度の高い行動をしていくというものです。

この PDCA とは別に、いま海外(特に欧米)で注目されている意志決定のものが「OODA」と呼ばれるものです。PDCA は、事前に決まった計画をいかに100%に達成するかということに対して、このOODAは、予測不能の出来事に対して、いかに柔軟に対応していくかというプログラムになります。


昨今、我々を取り巻く環境のように、一瞬で状況が変わっていくところに関していうと、計画を立ててもその状況が変わってしまって、なかなかPDCAを回したくても全体が崩れてしまうというものに対して、このOODAは、予測不能なものに対して、どう対応していくかという意志決定をするプログラムです。

このOODAを1つずつ説明すると、1つ目が”Observe”です。すなわち、観察をするということです。まず状態が起こるとその状態が、何なのかということを把握する能力になります。 そして、これに対して”Orient”、仮説を立てる。観察したものからどういうことが起こるだろうという仮説を立てます。この仮説を立てて、”Decide”、 選択をする。そして”Act”、実行するという、この4つのフレームです。「観察・仮説・選択・実行」というもので、これをPDCA と同じように回していきます。


昨今、一番大事なのは、観察と仮説です。起こった状態をいかに把握して、そこに対して仮説を立てられるか、これが意思決定では非常に重要なところになります。 今回、我々が作ったプログラムは、シナリオを用意して、このシナリオから観察をして仮説をたて、意思決定を繰り返しながら状況を変化させていくという、実際のビジネス上におけるロールプレイモデルみたいなものをシナリオ上でやっていこうというプログラムです。

今回このプログラムにチャレンジしていただいたのはこちらの2組です。

今回のシナリオはこのような形で参加者の方に渡しました。これは実際に使われるシナリオです。今回は”コミュニティ FM を救え”というタイトルでコミュニティ FM 運営を任された主人公がいろんな状況になりながら意思決定をしていくというものになっています。 選択は常に2つ~3つの選択に分かれておりまして、この2つ~3つの選択を基本にそこで起きたことから観察、仮説をして、選択してもらったことをシートに書いていただきます。

皆さんにイメージをしてもらうとすると、昔流行った、どんどん読みながら選択をしていくと、ストーリーが変わっていくというゲームのような作りになっていて、1つずつ1つのセクションを完成すると、そこで選んだものによりストーリーが分岐していくようになっています。

これをチャレンジしていただきますが、最後の5回目の意志決定だけは自由に書き込める形になっています。ポイントは、これを必ず一人で行うということになります。我々がビジネスで行うとき、もちろん相談をして合意形成をして決めることはありますが、最初の入り口は自分で考えるということです。


このプログラムの一番の肝要な点は一人で考える力、意志決定を一人でできる力を養うことです。自分で意志決定をできるということは、その意思決定をもって主体的に相手と話し合うことが出来るので、まずこのベースで作るということがポイントになっています。時間は大体一つの分岐に対して、観察と仮説と選択まで20分ぐらいの時間を取って頂き、100分程度のプログラムになります。このプログラムが終了した後、お互いどういう形で選択、仮説、観察をしたかを話し合うフィードバックをする時間を設けています。フィードバックをすることで、事象が同じでも、選択が違うとストーリーが変わってしまうこと、そしてストーリーが変わることによって観察や仮説も幅も変わる。同じものを選んでも、そこに対する観察と仮説が違うということを学ぶことができます。

今回は指導者員と非指導者員という組み合わせですので、指導者員から非指導者員の観察と仮説をみて、自分との違いを ”One on One” で話すことによって、お互いの意思決定の違いや、何が観察で見えてないか、どういう仮説が立てられていないかということを確認していただく時間になります。


例えば、これは、2番目にやっていただいた日本テレビの2人です。若手社員の方の1番最初の観察と仮説を見てみます。きちんと分量を書いていますが、よく読むと、観察も仮説も、実は同じ事実関係を述べているに過ぎません。それに対してやることもすでに書いているので、これはTODOになります。

仮説というのはどういうものかと言うと、先輩社員の方のシートを見てみます。
先輩社員のシートを見ると、観察というものが、きちんと事実が書かれていて、仮設では、「竹山デザイン抜けるとやばい」「制作会社抜けるとやばい」というたった2行なのですが、これこそがリスクになります。 ”抜けたらヤバイ”というのは非常に端的ですが、この時抜けないためにはどうすればばいいかという選択が3番目に来るということで、非常にロジカルです。たくさん書いて頑張ってくれましたが、この観察と仮説がお互い事実なので、実はこれは最初に選ぶべきものを選んでいて、その裏付けの事実を仮説に書いているだけにすぎません。ということは、結論ありきで逆算をしているのと、実際仮説から選択をしているものとでは全然違うということが、やはり若手とベテランになるとここまで変わります。

それでは、もう一方で、コンサル会社の2人を見てみると、コンサル会社に入っているだけあって、新入社員ですが非常にレベルが高いです。先ほどとは違って、きちんと仮説を立てています。心配や時間は大丈夫なのか、などと書いています。

ただ若干、TODOが入っているということ、あとは非常に幅広い観察が行われていますが、先輩の方を見ればきちんと分類ができています。整理分類しながら観察を行っていて、この観察の仕方を比べるだけでも視点の違い、抜けが非常にわかりやすいと思います。やはり先輩の方が仮説に貫かれている。仮設の中に観察やTODOが混ざっていないというところが特徴です。


このように若い今の世代の人たちというのが、仮説と観察の区別がつかない、この仮説とはどういうことなのかを知ることも非常に重要なポイントです。仮説を知ることによって、例えば、仕事を一つ頼んだ時、自分にとって何がリスクで何が問題かということを考える力、これこそが主体性を担うものです。これを可視化するということがこの2つを見ても分かると思います。

このプログラムのポイントをお伝えすると、いかに、仮説がどういう視点で立てられているか確認するということにあります。先ほどの研修ですが、単純に研修という側面だけではなくて、この立てた仮説を知ることによって、今後の指導に生かしていくという分析を兼ねています。
このようなケースに対して、今回のケースは新入社員、非指導者員、若手がやっていますから、この若手はこの事態に対してこのような仮説をこの視点でたてているということが分かれば、その足りない視点を指導することによって「思考の幅を広げていく」ところがポイントになります。一過性のまま研修をやって学びを得るだけではなくて、この研修が実際の分析となって普段のビジネス上の指導に活かせるということがポイントです。この仮説で、我々が説いているのは、いかに課題を見つけることができているかが1つのポイントです。課題もしくはマイナス要素で、リスクともいいます。


最近の我々の問題は、この仮説を立てずになんとなく雰囲気で選択をして、選択をした後に、後付けの理屈をつけてしまう。結果うまくいかなくても、これを改善できないという問題があります。 このパターンの時は仮説の選択にリスクがあっても、いかにリスクが少ないものを選び、そして状況を変え、再びそこに対して観察と仮説を繰り返していくかということを見ていくことがポイントになります。

ポジティブシンキングはもちろん良いのですが、ポジティブだけではダメで、そのプラスの要素の後ろに引っ込むマイナスをどれぐらい見られているか、でも最終的に良くするんだという目的に対してアプローチできるということを勉強して知っていただきます。 それが欠けている視点、実際の現場で起こらないように分析して、このシートを各上長が見ることによって普段の指導に活かすということをポイントにしています。なかなか通常ではない研修で、今回は我々が既存で使っているプログラムですが、皆さんの企業様独特の事象を取材をして、この意思決定をシナリオに変えるということも行っております。

是非皆さんでこの機動のシナリオのプログラムをご使用いただければと思います。 ありがとうございました。