2019.08.24

「24時間マラソン」
坂本トレーナーのリーダー論
個々のやる気を引き出し
共に走る
ランニングプロデューサー
坂本雄次

「24時間テレビ」チャリティーマラソンの名物トレーナーとして知られる坂本雄次さんには、会社経営者として社員とともに数々のマラソンイベントを成功させてきた名プロデューサーの顔もあります。チームでプロジェクトを成功に導く秘訣とは? 坂本さんがリーダーとして心掛けていることを伺いました。

一人ひとりのやる気を引き出すには、まず自分から「伝えること」

一番大事だと思うのは、そのプロジェクトで「何がやりたいのか、何が欲しいのか、何のためにやるのか」ということを明確にして、しっかりメンバーに伝えること。これは弊社の事業に限らず、どんな仕事にも共通すると思います。その上でチームに参画する一人ひとりに「何を求めているか」を噛んで含めるように伝える。分からないことを聞いてきたら、丹念に答える。そうしてコミュニケーションを取ることで、一人ひとりに自意識がしっかり芽生えるようにしています。
「24時間マラソン」の全体会議でも、「事故や怪我がなく、時間を有効に使い、スタートからゴールまで導いていく」という話をさせてもらっています。既に各スタッフの役割は明確になっていますが、伝えることで、目標を達成するために自分が何をすべきかをより能動的に考えてもらえれば、と思っています。

個人の性格や能力を見抜けなければ、チームの成績は上がらない

会社員として働いていたころ、所属していた企業の駅伝チームの監督を始めた当初、個人の能力は上がっているのに、本番で結果が出ないということがありました。その原因は、チームのエース選手をエース区間と言われる3区に起用し続けたことでした。駅伝には各区間に役割があり、適材適所でないと勝てません。3区はタスキをもらう時に前後の走者が見えないことが多く、自分で走りをマネージメントできないと結果が出ない区間。そこで、その選手をまだ走者が団子状態になっている2区に起用したところ、6位でタスキを受けてから全員を抜き、トップで帰って来た。つまり、その選手は競い合うことで力が発揮できるタイプだったんです。
仕事も全く一緒で、特にチームで仕事をする際はその中にいくつもの役割がある。的外れな所に配置しては結果が出ません。良い成績を出すためには、リーダーが個人の性格や能力、人柄、意欲、生活環境、家庭環境、人生の目標といったことをしっかりヒアリングして把握することが必要だと思います。

本音を引き出すには、同じ目線か下の目線

ヒアリングする際にいつも心掛けているのは、相手が就活に来た大学生であっても、同じ目線か下の目線で接すること。TPOによって部下や後輩に厳しく言わなくてはいけないこともありますが、上からの目線では絶対に本音を聞くことはできません。甘やかすのではなく、本当の想いを汲み取る。そのためには若手や未経験者と一緒に仕事をし、同じ経験をしてみることもあります。それはまさにマラソンのサポートと同じで、共に走り、相手が何を欲しがっているのか、何を悩んでいるのかを吸い上げる作業です。

数字だけでなく、結果分析をすることでやりがいや達成感を育てる

あとは、最終的にチームでやった結果に対して正しく評価することも重要です。足りなかった点や思った以上に結果を出した点については、「こういうふうにやったから、こうなった」という業績と過程の結果分析をし、個人の役割についても評価する。今は数字で判断されることが多いですが、結果分析することで、一個人のやりがいや達成感が生まれ、自分の存在意義を理解して仕事をしてもらえると思っています。

上でお話したこともそうですが、すでに実践していることでも、慣れてしまうとおざなりになっていたり、芯を食っていなかったりすることもあるかと思います。リーダーの立場にいる人にとって日テレHRのアプローチは、振り返りや気付きの良いきっかけにもなると思います。
坂本 雄次
健康のため1976年から独学でランニングをはじめる。在籍していた東京電力の陸上部で監督を15年間務め、素人集団の中からフルマラソンを2時間30分台で走るランナーを数多く育てる。1993年7月、「100kmウルトラマラソン」や「24時間リレーマラソン大会」など各種の全国大会を企画・運営する(株)ランナーズウェルネスを設立。

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日テレ「24時間マラソン」には1992年の立ち上げから携わり、ランニングを主体とした番組の監修・運営・タレント指導というテレビ界における新ジャンルを開拓する。2007年3月には神奈川県初のフルマラソンである「湘南国際マラソン」の立ち上げに尽力。スポーツ大会を機軸にした地域づくりにも注力。少子高齢化、地方分権によって変貌する社会を見据え、”新たな地域の自立” に向けたプログラムとコンテンツづくりに取り組み、産業界、官界、学術、医学にわたる幅広い分野の総合プロデュースを展開している。
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開催日程 4月23日(木)16時~17時30分
5月26日(火)16時~17時30分
6月25日(木)16時~17時30分
開催場所 赤坂見附 日テレHR事務局
住所 東京都港区赤坂3丁目9−1紀陽ビル
講師名 吉田 和生
参加費 無料
定員 40名
懇親会 なし